金属アレルギーのせいで、アクセサリーなどの金属でかゆみや湿疹が出てしまってお困りではありませんか?

金属アレルギーのある方は、身につけるものに金属がないかいつも気にしていらっしゃることでしょう。

にもかかわらず、今度の治療で、銀歯にすることになって、どうしたらいいのかお悩みではありませんか?

銀歯が口の中にあって、アレルギーの原因になっているのではないかとお悩みではありませんか?

審美歯科だけではなく、虫歯の治療でも世界的には金属が使われなくなっています。
日本の保険治療で使われる銀歯このような金属が、なぜ日本では普通に使われているのでしょうか?

ここでは、金属アレルギーの症状と、銀歯が原因と考えられる金属アレルギーの治療、日本人に金属アレルギーが増えている原因について説明しています。

金属アレルギーの方が歯科を受診する時は

① 皮膚科を受診してください

「皮膚の症状」を訴えて歯科医院に来院されても、歯科医師では皮膚症状の診断・治療はできません。歯科と皮膚科を受診する順番は、どちらが先でも構いませんが、必ず皮膚科を受診してください。

皮膚科では「診療情報提供書」という書類を必ず発行してもらってください。その理由は、歯科医院が「診療情報提供書」発行元の皮膚科を保険に報告しなくてはならないのです。
この報告をすることで、金属アレルギーではない方には保険で認められない治療もできるようになり、治療の料金も安くなります。

② 皮膚科の治療を中断しないでください

中には歯科治療を始めると、皮膚科の通院をやめてしまう人がいらっしゃいます。
口の中の銀歯がなくなることで、金属アレルギーが治ることを期待されているのだと思いますが、歯科の治療で金属アレルギーが100%良くなるとは限りません。
皮膚科の通院を中断しないでください。

③ 口の中の金属以外が原因の場合があります

カラーコンタクトやアートメイク、タトゥーも金属アレルギーの原因になることがあります。
また、あなたの症状は銀歯などの金属が原因ではなく、慢性炎症が原因の場合もあります。

④ ニッケルのアレルギーの方で、口の中に金属はあるけれど、ニッケルの入っていない合金のはず。でもアレルギー症状が取れないのはなぜ?

の治療に使う銀歯を製造する過程で、ニッケルなど本来入ってはいないはずの金属が混じることがあります。
これは歯科医師でも皮膚科の医師でも知らないことが多いので、もし疑わしい場合には全ての金属をとりはずす必要があります。

歯科治療が原因の金属アレルギー

金属に直接触れたり、金属が体内に吸収されたりすることで、皮膚にかゆみや湿疹を起こす症状を「金属アレルギー」といいます。

金属アレルギーには、局所性のものと全身性のものがあります。

局所性金属アレルギーでは、金属が直接触れることでその部分にアレルギー反応を起こします。歯科では、銀歯に接触する頬の粘膜や舌が白く変色し、知覚の低下や粘膜の違和感、ひどくなると激しい舌の痛みや灼熱感を起こします。

全身性金属アレルギーでは、歯科治療で埋め込まれた銀歯などから金属が溶け出して腸管で吸収され、血液中を巡った結果、銀歯と離れた場所でアレルギー反応を起こします。溶けないと思われている金でさえ、少しずつすり減ってできる微粒子が体内に取り込まれます。

平均的には、銀歯を入れた5〜10年後に金属アレルギーが起きやすいと言われています。

アクセサリーでかぶれたことのある人は、既に金属に強いアレルギーが成立していますので、の治療で銀歯は絶対に入れないでください。

金属アレルギーの症状

金属アレルギーにはさまざまな症状がありますが、それらが金属アレルギーとは気づかれないままになっていることが多いです。

  1. 手のひら、足のうらに慢性に生じる難治性小水疱
  2. 手足や体幹にできる、しこりを伴うたくさんのかゆい発疹
  3. 腰のまわりや太腿、肩甲骨の周囲にできる直径1〜5cmくらいの、さまざまな形の紅斑
  4. 慢性蕁麻疹
  5. 原因不明の全身症状(肩こり、頭痛、ほてり、めまいなど)

歯科で使われた金属が原因と考えられる金属アレルギーの治療

金属アレルギーを止める薬はありません。

治療は、原因となっている銀歯を口の中から除去することです。

銀歯を取り除いても3〜6ヶ月以上は症状が続くことが多く、1年以上経っても症状が変わらない人もいます。

ですから、初めから歯の治療に金属を使わないほうが安全です。

銀歯を他の材料で詰め替える治療についてはトップページをお読みください。

日本人に金属アレルギーが増えている原因

1960年頃、安価な「銅亜鉛合金」が保険診療に採用されようとした時、日本補綴歯科学会は「歯科用金属規格委員会」を設置し、「口腔内に使用する金属は、化学的、生物学的に安定した金あるいは貴金属合金であるべきで、日本国の(当時の)経済力からみて代用合金の使用もやむを得ないが、できるだけ早い時期に金合金に移行するべきである」としましたが、50年以上経った今日でも保険では代用合金(銀歯)しか認められていません。

最近になって、プラスチックの被せ物(CAD/CAM冠)が条件付きで導入されましたが、耐久性では劣っています。

保険ではの治療の際、銀歯を使った治療が最も推奨され、また保険点数(料金)も樹脂をつめる方法より銀歯をつめる方法の方が高く設定されているため、歯科医師も手間のかかるレジン充填(樹脂をつめる方法)よりも簡単で収入の多い銀歯を選択することが多く、今でも毎日のように日本人の口の中に銀歯が埋め込まれ続けています。

銀歯で使用する金属は、12%金銀パラジウム合金といって、成分は

  • 金12%
  • 銀50%
  • パラジウム20%
  • 銅16%
  • その他(亜鉛、インジウム、イリジウム等)

です。

実は金も含めてすべての成分に金属アレルギーを起こす可能性はあるのですが、なかでもパラジウムは、金属アレルギー検査で約半数の人に陽性反応が出ます。
今現在パラジウムにアレルギーがない人でも、いつもパラジウムと接触していると将来アレルギー反応を起こすかもしれません。ですから、ドイツやスウェーデンでは、「幼児及び妊婦に、銅を含有するパラジウム合金と水銀・銀アマルガム合金を使用しない」と勧告されています。

このように有害な銀歯(金銀パラジウム合金)は、世界の中で日本でしか使われていません。

逆に欧米では、口腔内に入れた金属をすべて取り除くことが推奨されています。

日本における金属アレルギーの増加は、銀歯を第一選択としている歯科の医療保険に責任があると言っている皮膚科の医師もいます。

もしあなたが金属にアレルギーがあって、歯の治療で金属を詰めるのでしたら、事前にあなたがどの金属にアレルギーがあるのかを皮膚科で検査してもらってからの方が良いです。

この記事を書いた人

審美歯科専門の表参道歯科アールズクリニック院長 田中良一

表参道歯科アールズクリニック院長 田中良一

国立 東京医科歯科大学卒業
元 山王病院歯科医長

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