銀歯になりたくない方のための「歯磨きで気をつけるポイント」

【最終更新日:2019年8月11日】

ちゃんと歯磨きしてるのに

日本ではまったく歯を磨かない人というのはいないのではないでしょうか。でも多くの人が毎日歯磨きをしているのに虫歯や歯周病になってしまいます。これは何故なんでしょう?

毎日歯を磨いても虫歯や歯周病になってしまう理由は、「プラーク」と言われるものが完全に取りきれてないからです。

ほんのわずかに残ったプラークの中にも驚くほどたくさんの病原菌が住み着いています。ですから、プラークをきちんと取りきれていないと、虫歯や歯周病になってしまうのです。

 

そもそも虫歯や歯周病の原因は?

上手に歯が磨けていないと、歯に白いチーズ状のものが付着、増殖します。

これをプラーク(歯垢)といいます。プラークは、成分ほとんどがバイ菌です。バイ菌のかたまりと思ってよいでしょう。

このプラークの中に、虫歯や歯周病の原因菌が住み着いています。

虫歯や歯周病は、さまざまな条件が重なって発症する病気ですが、

ただ一つ、これがなければ絶対に虫歯や歯周病にはならないというものがあります。

それは、原因菌です。

虫歯も歯周病も病原菌が感染して起こる感染症だからです。

「じゃあ、原因菌を除菌すればいいじゃん」

と思ったあなた

正解です。

実際、子供のころに虫歯菌が感染しなかった子供は、一生虫歯にはなりません。

でも、一度感染してしまった原因菌はどうしますか?

口の中にはたくさんの細菌が住み着いていて、虫歯や歯周病の原因菌だけを特定して薬で殺すことができません。

抗生物質では病原菌だけではなく有害ではない菌まで殺してしまうので、長期間抗生物質を使うと口の中にカビが生えてしまいます。

ではどうすればいいのでしょう?

 

一番大切なこと

歯科の病気に限らず、全身の病気についても「治療」より「予防」の方が大事だというのは常識になっています。

では、虫歯や歯周病を予防するためには何が一番大切だと思いますか?

「歯医者さんにきちんと定期検診に行くこと」だと思いますか?

残念ですが、定期検診では何も予防できません。

では、どうしたら良いのでしょうか?

歯のまわりの病原菌がいなくなれば良いということはわかりました。

病原菌はプラークの中にいることもわかりました。

薬ではプラークの中の病原菌を倒すことができないこともわかりました。

それならば、薬以外の方法で病原菌を少なくするしか方法はありません。

これを「プラークコントロール」といいます。

プラークコントロールとは、単に歯ブラシでブラッシングすることだけではなく、

食生活などの生活習慣も含めて、あなたの虫歯・歯周病に対するリスクを判断して

総合的にプラークの成熟を抑えることを言います。

そして、プラークコントロールが虫歯・歯周病の予防に限らず、すべての歯科治療の中で最も大切なことなのです。

 

歯と歯ぐきの健康チェックポイント

自分で歯と歯ぐきの健康をチェックできるポイントがいくつかあります。

下にあげたような状態ならば健康です。

歯の表面が自然な乳白色ならば健康

歯の表面がくすんでいたり、黄色っぽいものがついていたり、茶褐色なのは、プラークや歯石、食べものや飲みものの色素が沈着しています。

穴があいていたり、内部に濁りや白濁がある場合は、虫歯です。

歯ぐき全体がピンク色をしていれば健康

歯と歯ぐきの境目や、歯と歯の間の三角形の部分が赤くなっているときは炎症が起きています。

歯ぐきがブヨブヨしていなければ健康

歯ぐきの表面が「完熟トマト」の表面のようになっていたら炎症が起きて腫れている状態です。

歯と歯の間の三角形の部分が「富士山型」の三角ではなくて「イチゴ型」のカーブになっていたら、炎症で腫れているということです。

周りから口臭があると言われなければ健康

口臭の原因は歯周病だけではありませんが、歯周病になると口臭がひどくなります。

歯ぐきから出血しなければ健康

歯ブラシの力が強すぎて、歯ぐきを傷つけて血が出ることもありますが、歯を磨いたときに歯ぐきから出血がある場合は、歯周病の可能性があります。

 

間違った歯磨きはかえって有害です

中には、しっかりプラークを落とそうとして、力いっぱいゴシゴシ歯ブラシをこすりつけてしまう人もいらっしゃいます。

間違ったブラッシングは、かえって歯肉を傷つけたりしますので、正しく道具を使うことが大切です。

1. 力をいれすぎていませんか?大きく動かしていませんか?

力を入れて歯ブラシでゴシゴシやると、歯の表面や歯ぐきを傷つけたりしてしまいます。

特に歯の根が少し歯ぐきから出てきている人は、歯ブラシで歯根を削ってしまいます。歯根の表面を覆っているセメント質は「かため」の歯ブラシの毛よりも柔らかいので、硬い歯ブラシでゴシゴシやると削れてなくなってしまいます。そうすると、セメント質の下にある象牙質がむき出しになるので、冷たい水がしみるようになります。

大人の場合は「やわらかめ」の歯ブラシを使うのがおすすめです。

また、歯ブラシは大きく動かさずに、なるべく小刻みに動かしてください。大げさにいうと、ブラシの毛の先端の位置は動かさないで振動させるだけという気持ちで磨いてください。

歯磨きの時に「シャカシャカ」音がする人、歯ブラシの毛がすぐに広がってしまう人は力の入れすぎ、大きく動かしすぎです。

2. 歯と歯の間を磨き残していませんか?

普通の形の歯ブラシでは、歯と歯の間の谷間部分のプラークをきれいに取るのは難しいのです。

歯と歯の間の引っ込んでいるところは、毛先が小さい「筆のような」専用の歯ブラシを使ってプラークを取りましょう。

3. デンタルフロスをブスッと刺してしていませんか?

デンタルグロスで歯と歯の間をお掃除している人も要注意です。デンタルフロスを歯と歯ぐきの境目の溝に深く食い込ませてしまうと、歯ぐきが歯から剥がれてしまいます。

毎日これを繰り返していると、歯ぐきが元に戻れなくなり、自分で歯周ポケットを作ってしまいます。

4. 歯間ブラシも注意

大きな歯間ブラシを強引に押し込んだりすると、歯と歯の間の隙間が広くなってしまいます。

歯間ブラシはサイズの合ったものを選びましょう。歯医者さんで教えてもらってもOKです。

 

歯がきちんと磨けているかチェックする方法

歯磨きもスポーツと同じく、やり方を教わってすぐに上手にはなりません。

最初のうちは丁寧に歯を磨いたつもりでも必ずバイ菌の取り残しがあります。

誰でも最初は下手くそなのが普通ですから、慣れるまでは上手く磨けないからといってガッカリしないでください。

早く上手になる方法としては、歯を磨いた後に上手く磨けたかチェックするのが良いです。

歯磨き後のチェックリスト

  1. 鏡で歯を見てください。歯と歯ぐきの境目、歯の付け根に白いチーズのようなものは付いていませんか?
  2. 歯を舌で触って、歯と歯ぐきの境目がわかりますか?
  3. 歯を舌で触った時、ヌルヌルした感触はありませんか?

白いチーズのようなものはプラーク(歯垢)です。これが付いていれば磨き残しということです。

また、歯と歯ぐきの境目にプラークが残っていると、舌で触っても境目がわかりにくくなりますから、歯と歯ぐきの境目がわからない時は磨き残しがあります。

上手く磨けていると歯の表面はツルツルになります。舌で触ってヌルヌルしている時は磨き残しがあります。歯の裏も表も舌で触ってみてください。

目で見て上手く磨けたかはっきり知りたい場合には、「プラーク染め出し液」を使っても良いです。

歯を磨いた後にプラーク染め出し液を使うと、磨き残っている部分が赤く染まります。時々使ってみてはいかがでしょうか?

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